
(撮影:E-3 ZD ED12-60)
CONTAXの一眼レフで今(08年3月現在)私の手元にあるのは、このRTSⅡとAriaの2台です。
RTS2を所有する前にSTを所有していた時期もありましたが、どうも気に入らなくて手放してしまいました。
そもそもCONTAXの一眼レフボディは、どうも どれもイマイチなものばかりです。
Zeissのレンズが使えるのはいいけれど、あまり良いものがない。
Ariaは軽くて良くできてると思いますが、どうもやっぱりプラボディって寂しいのです。
(それにAriaはシャッター音がショボい気がして)
そんなCONTAX一眼のボディの中で、唯一いいなと思えるのが、RTSⅡでした。
金属ボディなので、小さな体に似合わず ずしりと重たいですが、
でもこういうのって、カメラとしての良い重みだと私は思います。
シャッターの巻上げの絶妙なトルク感、
軽いけどなんとも心地よいシャッター音、
必要十分な広さと明るさを持つファインダー、
こういう一つ一つの要素が、写真を撮る満足感を高めてくれて、どんどんシャッターを切りたくなっていきます。
(現在のデジタル一眼は、どうやらこういう感覚的な要素を無視してしまっているようですね)
露出補正も0.5EV刻みですが、私は0.5段刻みが好きなのでむしろ使いやすいです。
コンタックスの一眼は伝統的にシャッターボタンの近くに露出補正のダイヤルがついていて、
補正操作が非常にやりやすくなっています。RTSⅡにも勿論これがついています。
シャッターボタンには、半押しがありません。
軽く触れただけで、即座にシャッターが落ちます。
ファインダー内の露出情報を表示するには、半押しの代わりに、ボディ前面のボタンを押します。
最初はこれに戸惑います。でも、慣れてくると、これはとても良い仕組みだとわかってきます。
自分の感覚よりもほんの少しだけ早く、シャッターが落ちる感じです。
RTSは“Real Time System”の頭文字をとったもので、
シャッターだけではなく、カメラ全体の機能を高めて速写に対応できるシステムを目指した、
という京セラのコンセプトだったわけです。
しかしこのコンセプトは 一部の人たちにしか理解されなかったみたいですね。
AF化の流れに逆らってCONTAXは敢えてマニュアルフォーカスのカメラをつくり続けましたが、
結局は時代の波に逆らえず、MFのシステムは消えてしまうわけです。
でも考えてみれば、このカメラは既にこの時点で完成されているわけで、
だからこそ今でも陳腐化せずに気に入って使っていられるのだと思います。
何よりこのずしりと重いボディを手にすると、いかにも“メカ”という感じがして、カメラ心を満足させてくれます。
これを手に入れてからは、Ariaの稼動がすっかり減ってしまいました(すっかりサブ機状態)。
CONTAXの一眼では当分これを使って、もし故障したら、その時にはまた同じのを買おうかと思っています。
ちなみに会社の近所のカメラ屋さんには、
これの新品が今でも当たり前のようにショーケースに飾ってあります(10万以上の値札つき)。
最近のコメント