(画像クリックで拡大します) OLYMPUS E-3 ZD ED 12-60 F2.8-4 F10 1/50 EV-0.7 CPL WB:晴天 ISO100 稚内市
3年2ヶ月に渡ってオレの足となってくれたBMW 325i ツーリング (E46)。
とうとう この車とお別れすることになった。
(画像クリックで拡大します) OLYMPUS E-3 ZD ED 12-60 F2.8-4 F10 1/50 EV-0.7 CPL WB:晴天 ISO100 稚内市
E30 Cabrioから2007年11月に乗り換えたこの車。初年度登録は02年。
(※E30カブリオの詳細は、右側のカテゴリー「BMW 325i Cabrio E30」からどうぞ)。
同じ2.5リッターとはいえ、E30は89年車。02年のE46とではパワーが段違いであった。
E46の2.5は、そんなに驚くほど速いってわけではないが、必要十分のパワーがある。
トルクが太く、アクセルペダルを少し踏み込んだだけでモリモリとパワーが湧き上がり、
後ろから押されるようにグイグイと加速して、それが心地よかった。
3千回転以上を使わなくても、市街地では楽々と走れた。
談合坂の坂道なんかも、実に力強く登っていった。
この車に乗り換えてから、オレの行動半径は飛躍的に広がった。
なにしろE30は高速での騒音が大きすぎたので、遠出が苦手だった。
E46に乗り換えてからは、荷室を使って車中泊できるようになり、すっかり撮影の道具と化していった。
エンジンとミッションのマッチングが、とにかくすばらしかった。
この車の心地よさは、とにかくそこに尽きた。
それほどのパワーがあるわけではないのに、実に力強く走れた理由はこのマッチングの良さであった。
しかし不満点もいくつかあった。
実は自分的には、スタイルは大して気に入ってなかった。
E30の あまりにオトコマエなルックスに比べると、最近の3シリーズなんて大したことない。
特にE46は後姿がよろしくない。セダンもツーリングも、なんともパンチのないデザインだ。
エアコンのコンプレッサーの音がうるさいのも実によろしくなかった。
エアコンをオンにしていると、エンジンの回転数に合わせて「ムワーン」と実に情けない音がした。
新車で550万もする車にしては、この設計はないんじゃないか。
まぁBMWは年式によってどんどん変わるので、オレのモデルだけの問題なのか定かじゃないが。
サンルーフの巻き込みが大きいのも問題点だった。
サンルーフを開けた時の整流板の飛び出し部分が小さいのがいけないんだと思うが、
時速80キロを超えたあたりで、車内の空気が「ボボボボボ」と実に不愉快な振動を起こしてしまう。
せっかくのサンルーフを あまり使わなくなってしまったのもこれが原因だ。
ムーンルーフである必要性もわからない。E36当時のガラスじゃない普通のサンルーフに戻してほしい。
高速走行時の車内が静かなのには驚いた。遠くまで行った時の疲れ方が全然違った。
しかしBMWっぽいエンジンの音は影を潜め、随分と実用的な車であった。
やはり21世紀の車であった。
ドイツの車はメンテナンスに金がかかるというのは、当初はそんなことないと思っていたけれど、
しかしやはり真実であった。
購入時に交換したフロントサスペンションのコントロールアームのブッシュ(いわゆるロアアームの
ブッシュです)は、たった3万キロの走行でヘタってしまい、友人M氏に交換してもらう羽目になった。
正規ディーラー整備士である友人M氏には死ぬほど世話になり、
パワーウィンドウの故障修理やら雨漏り対策やら随分とやってもらい、
結局彼がいなかったら、更に整備費がかかっていたことは間違いのないところ。
更に、彼の「まだなんとかいけるでしょ」という助言で交換しないまま放置していた箇所がいくつもあったので、
それを整備するか、それとも買い換えるかが、今回の悩みだったわけである。
(ブレーキディスクとか、オイル漏れ対策とか)
まあいろいろあったけれど、やはりこの車は良い車だったと思う。
随分と世話になったけれど、考えた末に違う車に買い換えることにした。
もはやドイツ車のこの重厚な走りともお別れなのである。
ちょっとそこまで買い物に行くのですら、走っていて楽しかった。
買ってからの走行距離:34,570キロ
総給油量 :4,232リッター
総合燃費 :8.17キロ (最高11.5/最低5.72)
自分の車が引き取られていく姿を見送るのは、実に寂しい。
客観的に見る「元 自分の車」は、随分と図太いエンジン音で、
ああ、車外ではこんなに勇ましい音してたんだと微笑ましくなる。やはりビーエムだったんだなと。
たとえ街で同じ形の車を見ることがあるにしても、
おそらく自分の車そのものに巡りあう事は、もう一生無いと言っていいだろう。
これが永遠のお別れなのかと思うと、なんとも切ないものである。
余談だけど、自分の父親が、その昔、酔っ払って家に帰ってくるなり
「オレは今日、オレの車を見たんだあああぁ~、ウィ~」
と訳のわからないことを言っているので、なに言ってんのか聞いてみると、
10年以上前に自分が乗っていたタテ目のベンツと銀座の街角で巡り合ってしまったのだという。
ボディについていた傷跡が完璧に記憶と同じだったので、自分が乗っていた車だとわかったらしい。
そういうことってあるんだなと実に印象深かった。
脱線したけど、まあそういうことは奇跡のストーリーなので、おそらく自分には起こらないでしょう。
ありがとうE46。本当にお世話になりました。さようなら。
最近のコメント